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「このチームのままでいいのかな?」子どもが伸び悩んだ時、移籍を考える前に親が見ておきたいこと

試合に出られない、成長を感じない、指導が合わない。環境を変えることだけが答えではありません

「チームを変えた方が、この子のためなのかな」20260902

サッカーを続けていると、一度はチーム環境について悩む時期があるかもしれません。

最近、試合に出られていない。

以前ほど成長しているように見えない。

コーチの指導方法が、うちの子には合っていない気がする。

周りの選手との差も少しずつ開いているように感じる。

そんな時、保護者として頭に浮かぶのが、

「このチームに居続けて、本当にいいのだろうか?」

という疑問です。

最近はクラブチームやスクールなど、子どもがサッカーをする環境にも多くの選択肢があります。

SNSを見れば、強豪チームの情報や、他のクラブで活躍している同年代の選手も目に入ります。

「もっと良い環境があるのではないか」

そう考えるのは、子どもの成長を願っているからこそだと思います。

IPPOでも、所属チームとは別の立場から子どもたちと関わっていると、環境についての悩みを聞くことがあります。

そんな時に大切にしたいのは、すぐに「移籍する・しない」を決めることではありません。

まず、

「今、何に困っているのか」

を整理することです。

「成長していないように見える時期」は誰にでもある

サッカーの成長は、一直線ではありません。

新しいことを覚えて急にプレーが変わる時期もあれば、何か月も変化が見えない時期もあります。

特に小学生・中学生年代では、身体の成長にも大きな個人差があります。

少し前まで同じくらいだった選手が、急に身体が大きくなる。

スピードがつく。

キックが飛ぶようになる。

すると、自分の子だけ取り残されたように感じることがあります。

しかし、今試合で目立っていることと、長期的に成長していることは必ずしも同じではありません。

例えば、以前なら適当に蹴っていた場面で、一度周囲を見てパスを選べるようになった。

ボールに触る回数は少なくても、良いポジションを取れるようになった。

ミスをした後、自分で切り替えられるようになった。

こうした変化は、ゴール数や出場時間ほど目立ちません。

チームを変えることを考える前に、一度、

「半年前と比べて、何ができるようになった?」

という視点で子どもを見てみることも大切です。

「試合に出られないから移籍」は、一度原因を考えてから

出場機会が少ないことは、移籍を考える大きなきっかけになると思います。

せっかく練習しているのだから、試合経験を積ませたい。

その考えはとても自然です。

実際に、より多く試合へ出られる環境へ移ることが成長につながるケースもあります。

ただ、その前に考えたいのが、

「なぜ今、試合に出られていないのか」

です。

単純にチーム内の競争が激しいのか。

今取り組んでいる課題があるのか。

ポジションの人数が多いのか。

練習で求められていることを本人が理解できていないのか。

理由によって、次の選択は変わります。

もし今の課題が分からないのであれば、まず本人からコーチに、

「試合に出るために、今の自分は何を伸ばしたらいいですか?」

と聞いてみることも一つです。

そこで具体的な課題が分かれば、環境を変えなくても前へ進める可能性があります。

「厳しい環境」と「合っていない環境」は違う

ここは、判断が難しいところです。

子どもが、

「練習きつい」

「コーチに怒られる」

「試合に出られない」

と言っている。

親としては、

「この環境は合っていないのでは」

と思うこともあるでしょう。

もちろん、暴言や人格否定、過度な恐怖によって子どもを動かすような指導を我慢する必要はありません。

安全や尊厳が守られていない場合には、大人が介入すべきです。

一方で、

競争がある。

思うようにいかない。

自分より上手い選手がいる。

コーチから課題を指摘される。

こうした「しんどさ」は、必ずしも悪い環境だから生まれるわけではありません。

むしろ、その中で試行錯誤することが成長につながる場合もあります。

だからこそ、

「本人が苦しんでいる=すぐに環境を変える」

ではなく、

「この苦しさは、成長のために乗り越えるものなのか。それとも、この環境そのものに問題があるのか」

を分けて考える必要があります。

親が気になっていることと、本人の悩みは同じ?

移籍を考える時、ぜひ一度確認してほしいことがあります。

それは、

「本人はどう思っているのか」

です。

保護者から見ると、

「もっと試合に出られるチームの方がいい」

と思っている。

でも本人は、

「今の仲間とサッカーしたい」

と思っているかもしれません。

反対に、親は、

「せっかく入ったチームだから続けてほしい」

と思っていても、本人はずっと環境に悩んでいるかもしれません。

もちろん、小学生・中学生にすべての判断を任せる必要はありません。

ただ、子どものサッカーの主役は子ども本人です。

「お父さん・お母さんはこう思うけど、あなたはどうしたい?」

と聞いてみる。

すぐに答えが出なくても構いません。

自分の環境について自分で考える経験そのものにも意味があります。

強いチームに行けば、必ず成長できるわけではない

移籍を考え始めると、

「もっとレベルの高いチームへ」

という方向に目が向きやすくなります。

もちろん、高いレベルの選手とプレーすることで得られるものはたくさんあります。

ただ、チームの強さだけで環境の良し悪しは決まりません。

試合へ出られるのか。

自分の課題に向き合えるのか。

失敗しながらチャレンジできるのか。

コーチとコミュニケーションを取れるのか。

本人が「もっと上手くなりたい」と思えるのか。

こうしたことも同じくらい重要です。

強豪チームのベンチで過ごすことが成長につながる子もいれば、別の環境で多くの試合経験を積む方が伸びる子もいます。

大切なのは、

「どちらが有名か」ではなく、「今のこの子にはどちらが必要か」

です。

移籍は「逃げ」でも「正解」でもない

環境を変えることについて、

「一度入ったチームは最後まで続けるべき」

という考え方もあれば、

「合わなければすぐ変えればいい」

という考え方もあります。

どちらか一方が正しいわけではありません。

環境を変えることでサッカーが楽しくなり、大きく成長する子もいます。

反対に、苦しい時期を乗り越えたことで自信を得る子もいます。

だから、移籍そのものを、

「逃げた」

とも、

「これで絶対伸びる」

とも考えなくていいと思います。

大切なのは、なぜ環境を変えるのかを本人と家族が理解していることです。

「試合に出たいから」

「もっと自分で考えられる環境へ行きたいから」

「今の指導環境では安心してサッカーができないから」

理由が整理されていれば、新しい環境でも「何を求めてここへ来たのか」が分かります。

移籍を決める前に、親子で三つだけ整理してみる

もし今、チームを変えるべきか悩んでいるなら、一度この三つを整理してみてください。

① 今の環境で困っていることは何か

「何となく伸びない」ではなく、できるだけ具体的にします。

② それは今の環境では解決できないのか

本人の取り組み方を変える、コーチへ相談するなど、まだできることがないか考えます。

③ 新しい環境に何を求めるのか

試合経験なのか、指導なのか、競技レベルなのか、本人が楽しめることなのか。

ここが曖昧なまま移籍すると、新しいチームでも同じ悩みにぶつかる可能性があります。

IPPOだからこそ、所属チーム以外の視点を持つ

IPPOの子どもたちには、それぞれ所属しているチームがあります。

私たちはそのチームに代わる存在ではありません。

むしろ、所属チームで経験していることを一緒に整理し、

「今、何に困っている?」

「コーチから何を求められている?」

「自分はどうなりたい?」

と考える、チームとは少し違った立場で関わっています。

チームの中にいると、どうしても、

スタメンか。

試合に出たか。

勝ったか。

という目の前の結果に気持ちが動きます。

そんな時に一歩離れて、

「この子は今、何を学んでいる途中なんだろう?」

と考えられる場所があることも大切だと考えています。

まとめ

「このチームのままでいいのかな」

そう悩むこと自体は、決して悪いことではありません。

子どもの時間には限りがあります。

だからこそ、より良い環境を選んであげたいと思うのは自然なことです。

ただ、環境を変える前に、

何に困っているのか。

本人はどう感じているのか。

今の環境でまだできることはないか。

次の環境に何を求めるのか。

を、一度整理してみてください。

移籍することが答えになる家庭もあります。

残ることが答えになる家庭もあります。

重要なのは、周りの評価やチームの知名度ではなく、その子が自分の課題に向き合いながら、サッカーを続けて成長できる環境かどうかです。

IPPOでは、どのチームに所属しているか以上に、子ども自身が、

「自分は今何を頑張りたいのか」

を理解していることを大切にしています。

環境は、子どもの成長に大きな影響を与えます。

でも最後にその環境を成長へ変えていくのは、そこで考え、挑戦する子ども自身です。

だからこそ保護者としてできるのは、すぐに正解を決めてあげることではなく、子どもと一緒に「自分に合った環境とは何か」を考えることなのかもしれません。

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