
小学校高学年の女子がサッカーを続けていると、どうしても気になる瞬間があります。
「最近ちょっと伸び悩んでいる気がする」
「男子に比べて見劣りしてしまう」
「自信がなくなってきたのでは…?」
と、保護者の方は不安を抱きやすい時期です。
実はこの悩み、どの家庭にも起きています。
そして、その理由は決して「才能」や「努力不足」ではありません。
成長期に入るタイミング、心の変化、周りの環境――この3つが重なることで、女子は一気に“サッカーが難しく感じる時期”に入ります。
まずは、その背景からお話ししていきます。
■ 1. なぜ“小学生の女子サッカー”は悩みが増えやすいのか
① 成長スピードが男女で大きく違う
高学年になるほど、男子と女子で成長スピードがはっきり分かれます。
特に「体格差」「スピード」「パワー」は、どうしても男子のほうが伸びやすい。
同じ学年なのに、男子のプレッシャーが急に速く感じられたり、競り合いで負けることが増えたりします。
大人から見ると些細な差でも、
子どもにとっては“自信が揺れるきっかけ”になりやすい。
② チームに女子が少なく、居づらさを感じやすい
女子選手の人数がまだまだ少ないなかで、多くの女の子が「男子中心の環境」で戦っています。
すると、本人の中で、
- 私だけミスしたらどうしよう
- 気を使ってしまう
- チームで浮いている気がする
といった不安が出てきます。
この“気持ちの負担”は、プレーの積極性を下げる大きな要因です。
③ 女子は“言葉の影響”を強く受ける
これはどの年代でも共通ですが、女子は言葉のニュアンスや周囲の反応に敏感です。
- 監督のちょっとした一言
- 親の「もっといけたよね?」
- チームメイトの何気ないつぶやき
こうした些細な言葉が心に残り、それがプレーを縮こまらせることがあります。
■ 2. 女子が「一気に伸びる子」に共通する3つの力
ここからは、女子選手が実際に大きく成長するときに共通している“3つの力”をお話しします。
これはフィジカルでも技術でもなく、どの子でも伸ばせる部分です。
① 判断力(サッカーIQ)
女子日本代表が世界で戦えている大きな理由は「判断力」にあります。
- どこに動くか
- 誰を使うか
- どう攻めるか
といった “考えるサッカー” を武器にしていけば良いのです。
体格差で負けても、判断力で勝てる。
女子日本代表が教えてくれている、女子の明確な勝ち方です。
② 位置取り(ポジショニング)
位置取り(ポジショニング)は、年代やレベルに関係なく“安定して技術を発揮する”ための一番のポイントです。
試合のスピードが上がってくる高学年では、
「ボールを触ってから考える」では間に合わない場面が増えていきます。
だからこそ、
- 相手より一歩先に動ける位置はどこか
- どこに立つと味方がプレーしやすいか
- 次のプレーをしやすい角度はどこか
といった“先に場所を取る意識”があると、試合の難易度が一気に下がります。
走る量よりも、
“立つ場所”を理解できる選手は、性別に関係なくプレーが安定します。
これは上達していく選手に共通する特徴です。
③ コミュニケーション
サッカーは、 “情報を伝え合う力” も必要不可欠な技術です。
これは性別に関わらず、試合レベルが上がるほど重要になります。
高学年になると、
試合のスピードが上がり、相手も味方も動きが速くなるため、
「声をかけて状況を共有できる選手」は判断が早くなります。
例えば、
- 「後ろにマークいるよ」
- 「ボール1回預けて」
- 「前に行っていいよ」
こんな一言だけでも、味方が安心してプレーできます。
また、指示を待つのではなく、
自分で状況を読んで動き出す選手 は、どんな環境でも存在感が増します。
声を出すのが得意かどうかではなく、
“必要な情報を短く伝えられるか” が、プレーの質を左右する。
これは誰にでも身につけられる技術です。

■ 3. フィジカルではなく「考える力」で差がつく理由
小学校高学年になると、多くの指導者が共通して言います。
「技術より判断で差がつく」
なぜかというと、
- ボール扱いはある程度まで全員が上手くなる
- スピードやパワーは急に変わらない
- 試合は“選択の連続”で成り立つ
だからです。
特に女子は、
- 目の前だけでなく周りを見る力
- 次の展開を予想する力
- 味方を動かす視点
こういった“思考の部分”が大きく伸びます。
フィジカルで急に強くなるのは難しいですが、
判断力は練習の仕方ひとつで誰でも伸ばせる。
ここが女子サッカーの最大の伸びしろです。
■ 4. 家でできる“親のサポート”はたった3つでいい
女子選手は、親の言葉や関わりで驚くほどプレーが変わります。
難しいことは必要なく、次の3つを意識するだけで十分です。
① 試合を一緒に“見る視点”を変える
「なんでそこに出さなかったの?」ではなく、
「次、どこ見てた?」
と聞くだけで、子どもは“考えるスイッチ”が入ります。
② 結果ではなくプロセスの言語化
女子は結果に一喜一憂しやすい。
だからこそ、
- 選ぼうとした意図
- 前向きの姿勢
- ボールを受ける準備
こうした“考えた部分”を褒めるほうが成長が早い。
③ 自信を奪わない関わり方
女子は「失敗したくない」気持ちが強い。
ミスを責める必要は一切ありません。
むしろ、
- そのチャレンジを選んだこと
- 前向きにボールを追ったこと
この積み重ねが次の一歩につながります。
■ 5. 女子サッカーは“判断力”で劇的に変わる
ここまで読んでくれた方なら、
「女子サッカーは“考える力”が鍵なんだ」
と感じてもらえたと思います。
そしてこれは断言できます。
判断力が伸びると、女子は本当に伸びる。
驚くほど変わります。
競り合いに負けても、プレーは成立します。
体格差があっても、チームで必要とされます。
周りに女子が少なくても、堂々とプレーできます。
これは、たくさんの女子選手を見てきて何度も感じてきたことです。
■ 6. IPPOでは“女子の伸び悩み”を抜けるサポートができます
そして、こうした“考える力”を伸ばすサポートは、まさにIPPOの得意な部分です。
IPPOでは、
- 判断力
- 見る力
- ポジショニングの考え方
- 上手くいかない時期のメンタルの扱い方
こうした女子が伸びるための“本質的な部分”を、一緒に整えていきます。
焦らなくて大丈夫です。
高学年の女子は、ここから一気に変わります。
もし今、「最近ちょっと悩んでるな…」と思うなら、
一度IPPOの体験で子どものプレーを一緒に整理しませんか?
あなたのお子さんの伸び方に合わせて、
一番ベストなサポートを提案できます。

